プログラム
2017年度からプログラムが下記の5つに再編され、様々な地域の文化を総合的に考え、また多様な観点から文化を捉え直すことが可能なカリキュラム体制となりました。詳細についてはこちらも参照ください。
英語圏文化プログラム

明治期日本の先覚者たちの多くは英語を通して外国文化を学び、英語で日本からの文化的な発信を行いました。21世紀の今、英語圏世界は地理的にも大きく広がり、私たちが受容する文化もハイカルチャーから民衆文化まで広範囲に及びます。先人の進取の気概を継承しつつ今この時代に固有の課題に取り組もうとする人たちに、本プログラムは多様かつ必須の科目群を提供します。また、日本からの発信力を養う上で、英語教育のあり方を検討しつつ総合的な英語能力の向上をはかることは不可欠ですが、それもまた本プログラムの重要な目標となっています。
アジア文化プログラム

現在の世界情勢のなかで、アジア諸地域の間に互いの文化や歴史に関する深い相互理解を形成することは、極めて緊急性の高い重要な課題です。アジア文化プログラムでは、この課題をみずからのものとして引き受け、日本を含むアジア地域における、古代から近現代に至る文化の諸事象や古典の叡智、文化交流について、文学・言語・思想・政治・宗教・社会・芸術・歴史学などの諸分野を広く視野に収めつつ、多角的にアプローチします。時には原典資料にあたりながら、複雑に入りくんだアジア世界の多様性・多元性に向きあい、そこに宿る個別性・普遍性について深く考察することを目指します。
ヨーロッパ文化プログラム

地中海の古典的な文化を基礎とすることなしに今日のヨーロッパの文化はあり得ません。また、そのヨーロッパの文化は、周辺世界からも多くのものを吸収し、ときに対峙しながら発展を見てきました。ヨーロッパ世界とその周辺世界とを並べてみると、その間の微妙な移り変わりと重なり合い、そして、差異の存在にあらためて私たちは気づかされます。それらの世界の歴史的・地域的に多様な要素を認識しつつ、時間的・地域的差異と共通の要因を見きわめていくことは、現代の日本社会の問題をグローバルな視点から考えるうえでも必須のことと言えるでしょう。
中東・イスラーム文化プログラム

中東という地域にはイスラーム教徒だけでなく、古くからユダヤ教徒やキリスト教徒も共存しており、彼らも重要な構成要素になっています。またイスラーム社会は中東だけでなく世界各地に広がっています。アメリカ合衆国や南米、アジアやアフリカのイスラーム社会、ヨーロッパへの移民、あるいは日本とイスラーム社会の交流史なども扱います。現在、中東・イスラームは最も偏見やデマが充満した分野と言えるかもしれません。第三者によって歪められた情報に踊らされることなく、複眼的に物事を捉え、情報リテラシーを鍛えていきましょう。このプログラムでは、世界の出来事の表面をなでるだけでなく、歴史や文化を深く丁寧に掘り下げて、宗教対立という構図からだけでは見えてこない国際情勢の形成過程やその要因に迫ります。
国際日本文化論プログラム(JCulP)

日本文化を世界的な視野のもとに学び、かつその成果を広く世界に向けて発信できる人材の育成を目指して発足したプログラムです。授業は英語で行われます。英語を通じて日本文化を学ぶことで、日本の歴史や伝統、習慣や考え方を新たな角度から捉え直すことを試みます。特別な入試で選抜された日本学生、海外学生がこのプログラムに所属しますが、一般の学生も演習科目を履修することができます。